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賢者のプロペラ-2

もうスカジャンで歩き回るのは無理かもしれない。
本当にすっかり冬となってしまった。
体脂肪率が適正以下と診断された花郎としては、
今の気温でも十分に骨身に沁みる。
にも関わらず以前より体調がいいというのは不思議だ。


さて今回は平沢進のアルバム「賢者のプロペラ」から、
取りを務める「賢者のプロペラ-2」について、
自分なりの解釈が纏まった…と云うのは大嘘であり、
何とか纏まりそうな予感がしたので文章にしてみようと思う。

以下、毎度の注意文である。
この解釈は花郎が思うところのひとつの解釈であり、
決して正しい訳でも正解な訳でもないので御注意願いたい。
正解を知るのはこの世に唯一人である。

もういい加減、耳(目?)にタコだろうが念のため。


どうでもいい事から書き始めるとしよう。
何故「賢者のプロペラ-2」となったのか?
実は考えていたのは「Σ星のシダ」だったのだが、
色々と思いを廻らせているうちに、
ふとタイトルの曲の方の全体像が見えた…気がした。
この気分を敢えて例えるのであれば、ロッククライミング中に、
ふと振り向いた壁に取っ掛かりを見つけた…そんな感じである。
向かい合っている筈の壁ではなく。

ついでに(早くも)言い訳もしておこう。
このアルバムの内容は本当に難しい。
何せ錬金術だの、ユングだのといった、
普通の人間が普通に暮らしていればまず縁の無い内容である。
いや無縁では無いのだが、意識しない限りは無縁だろう。
俄仕立ての知識で解読できるとは毛頭思えない。
故に恥をかく覚悟を決めたら、始めるとしよう。

今回は歌詞部分はこの色で表記する。

先に書いた通り、アルバムの最重要キーワードは錬金術である。
それもユングの解釈するところの錬金術だと思われる。
おまけにライナーノーツには随分と説明が書かれており親切設計。
…と一瞬思ったが、勘違いだった。
相変わらずの「意味不明」が所狭しと犇いている。


赤色の塔を削る風は吹き
キミの空に塵と舞い 誰も見ぬ
意匠で語り 胸打つ程の 遠くから
応えよと届く



1番である。
さあいきなり大変だ、主語が全く分からない。
もういっそ最後に「私は誰でしょう?」と付けて欲しい。

直感的に情景は東京だった。
何故なら「赤色の塔」を「東京タワー」と想像したからだ。
この塔は花郎が東京生まれ・東京育ちが故かもしれないが、
考えが一巡してもやはり東京タワーしか浮かばない。
その塔を見渡せる高さからの景色と風。

「キミの空」だが、空とはそもそも誰のものでもない。
逆に云えば万物のモノとも云えるだろう。
だが「キミ」は固有名詞である。
相変わらず特定のできない「キミ」である…。
不特定多数の「キミ」=リスナーと、最初は考えた。
が、このレイヤーはたぶん花郎の知りたい部分では無いだろう。

たぶん、この曲の鍵となるであろうモノは「キミ」にあり、
これさえ判ればかなり理解できそうだ。
もう少し云うとこのアルバム全体の意図が見える筈だ。
(その理由と内容については一番最後に纏めて書く)

結果、花郎の思う「キミ」は「月」である。

「キミの空に塵と舞い」とは「月夜の星空」であり、
それを誰も見ていないとしても「意匠」の如く整列し、
また何億光年もの遥か遠い宇宙から輝きを放っている。
チカチカと淡く瞬きながら。

また都会では星は殆ど見えない。
空気が汚れているのか、夜が明る過ぎるのか…。
しかし見えないとしても星は輝いているのだ。


群れ立つ塔は ただ時を浴びて
夕日を背に淡々と 宇宙を掘る
風車を見たか? 鞭うつような賢者と
人知れず今日も



2番での「群れ立つ塔」も1番と同じ解釈をするならば、
たぶん新宿辺りのビル群だろう。
まるで日時計の様に影を落として太陽は過ぎてゆく。

ここでまた少し悩む。
「夕日を背に」しているのは誰か?
もしビル群であるなら、上方向の宇宙は掘れない。
だとするなら夕日を背にしているのはこの地球である。
西へと日は沈み、東からは月が昇る。
あたかも宇宙を掘り進むかの様に。

ところでこのアルバムのジャケットイラストだが、
平沢進のモノクロ画像と二枚羽のプロペラが描かれている。
このジャケット、実は非常に参考になったと告白する。

歌詞にある「風車」は画像同様に二枚羽である。
何故なら風車とは「月」と「太陽」だからだ。
地球を中心にした二枚のプロペラ。
この羽は弛むことなく廻り続ける。

ふとここで気付いた。
「鞭うつ」の部分である。
この後の3番にも同じ歌詞が出てくるが、
何故かこちらは「鞭打つ」と漢字なのだ。
何が違う?どう違う?どうして違う?

Whip、Whips、Lash、Flagella、Flagellate…。
いやたぶんそうじゃない。
もっと単純にシンプルに考えてみよう。
つまり「違う」…こういうことか?
後に出てくる「鞭打つ」と意味が違うのかもしれない。
順番が前後するが、後の方の歌詞も一緒に考えてみよう。

鞭うつような賢者と 人知れず今日も

鞭打つような姿で 人知れず今も

後に出てくるのは目視できる「姿」であるのだから、
鞭を打っているようなイメージなのだろう。
つまりこれとは違う意味で「鞭打つ」のだとすれば…

1 鞭で打つ。鞭を当てる。「馬に―・つ」
2 励まし、ふるいたたせる。「老骨に―・つ」
(goo辞書より)

後者の2となるのではないだろうか?
この二枚羽のプロペラを励ますような賢者。
賢者とは宗教じみた言い方をするなら大いなる意思、
違う意味で書くなら森羅万象とでも顕すのかもしれない。
だが本当は月を後押ししている太陽を指すのかもしれない。


聞こえるか?
空を鳴らし
生まれる
今日の音



プロペラが回転し、夜からまた朝へと巡る。
新しい「今日」が誕生する。


過去に忍ばせた今日を送り出す
胸打つ程古の 知恵を掘る
賢者を見たか?鞭打つような姿で
人知れず今も



365日掛けて一年が巡る。
幾度と過ぎたことのある今日であり、
かつて経験したことのない今日。
一年は遥か昔から繰り返される循環のひとつ、
またミクロ単位ならば毎日も繰り返される循環である。

「胸打つ程」は最初にも出てきたが、
パッと見た感じの印象だと「感動」と取れる。
けれど「胸の鼓動した数ほど」と解釈したい。
知恵というか、最早「叡智」だと思うが、
語呂も悪いので知恵としたのだろうと思う。

二度目の賢者。
だがこちらは鞭を打つ様な姿らしい。
イメージとしては欠けた月、三日月を想像した。


聞こえるか?
空を渡り
生まれる
この音



たった1日という短い期間で、
空は様々に色を変え、姿を変え、景色を変える。
太陽と月が空を渡ることで生まれている現象。
そして「違う」毎日を「繰り返し」ている。
夜はやがて朝を迎え、太陽を呼ぶ。

この曲は太陽と対となる月であり、
「もう一枚のプロペラ」の曲だと思った。
言い換えるなら最初の「賢者のプロペラ-1」は太陽の曲だろう。
何故ならこの2つは回転し、循環する。
「1」で朝から夜になり、「2」で夜から朝となる。
曲の解釈としてはここまでである。
「2」についてをこう解釈してしまうと、
おのずと「1」は書く必要が無くなってしまった。


アルバムの全体像について。
まだ漠然としてはいるものの、この中に納まっている曲は、
ほぼ「循環」を意味している曲ではないか?と予想している。
ルベド(赤化)、ニグレド(黒化)、アルベド(白化)
錬金術の世界から見ればこの3曲は循環している。
ライナーノーツに書かれているのはユングの説いた心理学の話だ。
所謂「卑金属から金を~」の方について少し書こう。

黒化→材料を混ぜ、腐敗、加熱する
白化→材料の浄化
赤化→合成(賢者の石)

以前、少し錬金術師に関する本を読んだが、
その中で錬金術に成功した人物の話があった。
ただし、これが実話なのか空想なのかは定かではない。
何せ証拠が無いのだから証明しようがない。
成功者の弟子なる人物が一度だけ師に会ったのだそうだ。

その成功した人物の風貌だが、一言で書くと、
「男性でもなく女性でもなく、また男性であり女性でもある。
 そして子供のようであって大人のようでもある。」

つまり全てを備える…ということらしい。
確かに「賢者の石」も液体であり固体であり…と、
正体があるのだか、ないのだか謎の物質である。
これを錬金術では「完璧な姿」とするのだろうが。

しかし平沢進の歌詞を知りたいと思うなら、
ユングを読む必要がありそうだが…無理だろう。
けれど自分なりにネットでユングを調べただけでも、
かなりの収穫はあったし、無駄ではなかった。

例えば「Archetype Engine」の「Archetype」とは、
ユングの提唱した元型(=Archetype)の意味だと判ったし、
SP-2のことを理解するのにも大いに重宝した。


おっと、話をアルバムに戻そう。
まだきちんと解釈はできていないが、
「ルベド」「円積法」は循環していると解釈している。
こと「円積法」については「賢者のプロペラ」と同様に、
「男性」と「女性」、これに「SP-2」の軸構造と想像している。
(が、まだきちんと調べてはいないので言葉半分で)
そして「ロタティオン」は輪廻転生であり、これも循環だ。

少し違うか。
「対比」と「循環」か。
2つの羽が回るのだから。
しかし本当に驚きの構成能力である。


平沢進は一体何を伝えたかったのだろう?
「賢者のプロペラ-1」にある歌詞、

見えるか黄金はここに在りて
遍くテラを行くキミを飾るよ
眠らない賢者の眼差しで

これがこのアルバムを通して伝えたかったことかもしれない。
そう考えると明日もまた頑張ろうと思える。

まだ書き足りない部分や、説明が足りないと感じる部分もあるが、
長くなってしまったのでこの辺りで終わりとしたい。
いつもながら読んでくれた方には心より感謝する。

久し振りに何とか1日で書けた…。

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